約 1,421,806 件
https://w.atwiki.jp/tanosiiorika/pages/3062.html
自然の世界樹 R 自然 コスト5 城 ■城 ■自分の自然のクリーチャーを召喚するコストを最大2少なくしてもよい。ただし、コストは1よりは少なくならない。 ■この城を付けて要塞化したシールドが他の城によって要塞化されていなければ、そのシールドが相手クリーチャーにブレイクされる時、かわりに自分のシールドを1枚手札に加えてもよい。 (F)どうだ危術王、これがお前が見たかった『世界』だ。 ――幻星ミスター・イルビット・・・すごく、綺麗だ・・・ ――危術士シュタンドール 作者:ペケ 自然のクリーチャーの召喚コストを減らせる城、教授辺りが喜びそう 収録 群奏編第一楽章~臣群の戦士達(レギオン・ウォリアーズ)~ 評価 名前 コメント -
https://w.atwiki.jp/hoi4theneworder/pages/12.html
TNOの世界ってどうなってるの? TNOの世界では、ドイツ帝国と大日本帝国が第二次世界大戦に勝利し、敗戦したアメリカ合衆国と冷戦を戦っています。あなたはプレイヤーとして世界を導き、繁栄もしくは破滅に導きましょう。
https://w.atwiki.jp/omogame/pages/21.html
Top ゲーム一覧 天使の世界地図 天使の世界地図 概要 ドラクエ2のパロディ的な内容のRPG。 メインはおねしょイベントで宿屋ごとに複数あり、イベント数はかなりの数。 特徴 宿屋に泊まるとランダムで宿屋ごとに異なるおねしょイベントが発生します。 戦闘中ピンチになるとキャラがおしっこを漏らす。敵の女の子モンスターもおもらしあり。ともにグラフィックあり。 プレイ上の注意 プレイするには"RPGツクールXP RTP(ファミ通.com)"が必要です ダウンロード アップローダーから その他 プレイ時間 3時間 ゲーム作成ツール:RPGツクールXP 制作期間:2007/08 - 2007/12 制作者:118 Top ゲーム一覧 天使の世界地図
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/1338.html
ある日、僕は目覚めると見知らぬ場所に居た。 正確に言えば、そこは自分の部屋だった。 しかし、部屋は真っ暗で窓の外から見える景色も色が消えたようだった。 部屋には妙な空気が漂い、まるでこの部屋を刳り貫いて保存したかのようなところだった。 僕はまだ夢の世界に居るのかと思い、頬を抓って見た。痛い。 何かがおかしい、僕は親を呼びに行く事にした。 しかし家の中には人一人居なかった。どの部屋を探しても父も母も誰も居ない。 家の外に出ても歩いている人はおろか、どの家にも人の気配がしないのだ。 とにかく誰か人を見つけようと辺りをく歩いていると、ドスン、と地響きのような音がした。 それはだんだんと数を増して行き、自分に近づいてくるようだった。 とつぜん、僕の目の前に巨大な影が現れる。 慌てて振り返るとそこには巨大な物が立っていた。数にして3匹。 それが僕を見下ろすように立っている。 僕は声を出し、逃げた。助けて、助けて、助けて。誰か助けて。僕を、僕を助けて。 巨大なそれは家々を踏み潰しながら僕を追いかけてきた。 僕は全力で走った、でもそれらの大きさは異常で、一歩踏み出すたびに僕に近づいてくる。 逃げても逃げてもそれらは僕の視界から消えず、僕を執拗に追いかけてきた。 僕が何をしたんだ、ここはどこだ、父と母は、みんなは、あれはなんだ。なんだなんだ。 うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ どうして僕がこんな目に合うんだ、誰か助けろ、助けろ。だれか 誰 か 、 僕 を 助 け ろ 。 僕は道にへたり込み、泣いた。足が疲れて、動かない。 巨大なそれらはどんどん近づいてくる。逃げなければいけない、踏み潰されてしまう。 でも、腰が抜けて立ち上がることさえままならない。 なぜ僕がこんな目に合うのだろう。昨日母に夕食の文句を言ったから?心の中で父を卑下したから?学校で良い成績を取らなかったから? 僕は罰を受けているのか?そう、なのだろうか。 思い出せば僕はろくな人間じゃないように思えた。褒められないような事も何度かした。その報いが今僕に降りかかっているのだろうか。 だとしたら、あの巨大なものは神の使いで、僕に罰を与えて殺そうとしているのか。 死にたくない。嫌だ、死にたくない。死にたくない。死にたくない。殺されたくない。 ごめんなさい、ごめんなさい。謝ります。罪を償います。 良い子になります、だから僕を許してください。こんな世界からは出してください。お願いします。 必死に祈った。だが神は僕の願いを聞き届けてくれなかった。 巨大なものは僕の目の前来て巨大な足を上げ、今にも振り下ろそうとしている。 そして、風を切る音を立てて、足が振り下ろされた。 僕が到底出来そうも無い死の覚悟をしようとした、途端。赤い球体が突如として表れ巨大なものの足に突っ込んだ。 足の動きは止まり、逆に赤い球体に押されて後ろ倒れこんだ。物凄い音と、突風が吹き、僕は吹き飛ばされた。 僕は住宅の塀にぶつかり、頭を強く打ち付けた。一瞬意識が遠のく。 朦朧とした視界の端で、いつくもの赤い球体が巨大なものを取り囲んでいるのが見えた。 それらは巨大なものに弾丸の様に突っ込んだり、攻撃をしていた。 集中的に攻撃を受けていた一匹の巨大な物が倒れこむ、すると巨大なものは崩れるように消えた。 僕は助かった。そう思った、すると頭の痛みが思い出したように僕を襲い、僕は意識を失った。 僕が目を覚ますともう巨大なものは居なかった。その代わりに赤い球体がいくつも僕の真上を漂っていた。 今度はそれが僕を襲うのか?あ、あ、あ・・・。と恐怖の余り声にならない声が出る。 もう、駄目かもしれない。そう思って目をつぶろうとすると球体の1つが降りてきた。 それは僕に地近づくにつれ人の形を模していく。僕の目の前に降り立つと赤い人型は纏っていた赤い光をはじけさせた。 すると、そこには若い女性が立っていた。いや、まだ少女と言っても良いかもしれない。 僕をどうするつもりなのだろうか。女性はしゃがみこんで、手をばっと繰り出す。 僕はビクっと目をつぶると。顔に暖かい物が当たる。耳元では、 「大丈夫」 と女性が何度も優しく呟いている。それは僕に諭しかけるように、そして自分自身にも納得させる様な声音だった。 僕が目を開けると女性は僕の頭を撫でながら、僕の体をぎゅっと包んでいた。 僕は女性に抱きしめられ、その体の温かさに心の平穏を取り戻すと共に沸々と怒りが沸いて来た。 どうして、もっと早く僕を助けてくれなかったんだ。怖かった、死ぬかと思った。 それに行き成り現れてなんだよ。何が大丈夫だよ、ここはどこだよ。あんたは誰だ。 僕は女性の腕を振りほどき、睨みつける。 「もう怖がらなくても良い、大丈夫よ」 女性は言う。 どこが大丈夫なんだ、未だに辺りは真っ暗だし、真上には変なのが飛んでいるし。訳が分からない。 女性は僕が真上の球体を怖がっている事に気付いたのか、球体達に合図をする。 すると球体は点滅し、どこかへと飛び散っていった。 「さ、もう出られるわ」 女性の言葉と同時に、辺りが一瞬明るくなった。 空を見上げると幾つものひびが入り、そのひびから光が漏れ出していた ひびは見る見るうちに空を広がっていき、ひびが空の全てを覆った、その瞬間。 辺りは完全に明るくなり、周りを見渡すとつぶれた家は元に戻っていた。僕は、元の世界に戻ってきたんだ。 車が一台やってくる。その車は僕と女性の前に止まりドアが開く。 「乗って」 僕は女性に無理矢理車に乗せられた。まだ体はフラフラとしていて抵抗できなかった。 運転席には白髪の男性が乗っている。女性は「出して」と命令口調で言う。 女性は僕の隣に座って、僕の頭を撫でている。 「着いたら、全部話してあげる」 何を、話してくれるのだろう? ・・・ ・・・・・・ 「古泉、古泉、おいおきろ」 トランプを持った彼が僕の名前を呼ぶ。・・・昨日も神人退治をした疲れでうとうとしていたようだ。 「すいません、ちょっと疲れてまして・・・。では、僕はこのカードを引かせてもらいましょう」 カードはジョーカーだった。彼は僕の手札からカードを引き、上がった。今日も僕の負けだ。 それにしても懐かしい夢を見た。言うなれば、僕はあの時ジョーカーを引いたようなものだったかもしれない。 だが、それがあって僕はここにいる。夜中起こされる事もあるが、ある意味充実した日々を送っている。 おわり
https://w.atwiki.jp/sfcross/pages/378.html
神竜クロウ・クルワッハ ・通称:白CC、真ワッハ ・ボス:? ・ターゲット箇所(F+Vによるターゲット順に記載) 本体,頭部,胸部 ・破壊可能部位:胸部(2段階) ・部位破壊報酬:神竜の結晶核×1 ・属性:未詳 ・弱点:未詳 ・状態異常無効:沈黙 ただし、胸部は2段階まで部位破壊した後も、時間経過で部位が1段階部位破壊まで回復する。 概要 クロウ・クルワッハの第2形態。 部位は本体と頭部に加え胸部が増えた。 短時間で大ダメージを与える火力や工夫が必要。フレイル等は特に苦戦を強いられるだろう。 攻撃の激しさや威力もさらに凶悪さが増しており、また技の前後の隙も小さい。 尚、ステージの性質上EXルールによりクロスゲージが封印される。 攻撃パターン 咆哮→水泡→形態変化まずほぼ画面全体に対して咆哮(ガード不可能)をし、その直後水泡を発生させ魔方陣のさらに上に移動しながら形態変化を行う。演出扱いで、こちらが行動可能になるまではHPや円形タイマーが減ることはない。 カース大きく体を縮めたのち、画面全体に対して咆哮をする。衝撃波の威力は低いがガード不可能で、前転回避や緊急回避攻撃、ダウン無敵以外では回避不可能。食らうと一定時間後に大ダメージを受ける呪い状態になってしまう。基本的に呪い状態は回復できないが、緊急回避攻撃やクロスゲージ「回復」で無効化できる。 メガフレア息を吸い込み、前方に勢い良く炎を吐き出す。攻撃判定は短いがヒット回数が4回に増えている。前転回避もしくはタイミングよく2段ジャンプ→横方向にスライドダッシュ等でよけられる。息を吸い込む予備動作中はワッハ正面に吸い寄せられていく、部位破壊で吸い込みが弱くなる。 パンチ右腕を大きく振りかぶり前方を凪ぎ払うようにパンチ、直後にエクスプロージョンを確定で使ってくる。 連続パンチ左右の腕を大きく振りかぶり前方を凪ぎ払うように連続パンチ。 エッジドライブ→ファイナルクロス膝蹴りのあとに片腕を大きく振りかぶり前方パンチの連携。出掛かりがかなり早く、回避が難しいうえ、低防御だと膝蹴りだけで即死することも。スタンの追加効果。 エクスプロージョン正面で両腕をあわせ、両手から炎の爆発を繰り出す。 エクスプロージョンその2両腕を水平に広げ両手から炎を繰り出す。90度回転し計2回行う。 落雷両腕を大きくやや上方に掲げるモーションから、頭上からホーミング性の落雷を3連続で放つ。多段ヒットし拘束時間が長い。モーションが見えたら素早く攻撃を切り上げ、一旦回避に専念したい。クロウ・クルワッハのものと同じで、走り続けていれば当たらない。 重力魔方陣片手を水平にかざす様なモーションから、鮮やかなピンク色の魔方陣を展開。魔方陣はホーミングし、捕まると行動速度大幅ダウン(天地人の一撃一撃がハッキリと目視出来る)。走り続けることでやがて振り切ることが出来るが、魔方陣はその地点にしばらく残り続ける。前転中に捕まると悲惨だが、無敵時間はモーション中持続し続けるので却って助けられることも。これの後に落雷が立て続けに来ると苦しい。他のプレイヤーが残した魔方陣も入ってしまうと効果を受けてしまう為、他のプレイヤーの為にもなるべく邪魔にならない位置で発動させたい。フィールドの外周、もしくは二段ジャンプなどで高い位置に発動させるのが望ましい。クロウ・クルワッハのものと同じ。 重力光弾両手でなぎ払う様なモーションから、紫の光の弾を一定時間展開。当たると速度低下+HPとMPが高速で-6される。 氷竜乱射「恒麗の紋陣」限定で、突如ロックオンが外されたらこの行動。遠方にに飛び去り、少し間を置いた後、青白い氷の竜を大量に飛ばしてくる。ホーミング性能は低いが、ガードすることで消せる。喰らうと高確率で凍結する。直後に突進(横)に派生する。 突進(横)後退し、少し間を置いた後突っ込んでくる。 突進(縦)突如ロックオンが外されたらこの行動。上方に飛び去り、少し間を置いた後猛スピードで突っ込んでくる。攻撃後は中央直下からステージ中央に戻ってくる。 攻略
https://w.atwiki.jp/shinbunura/pages/24.html
ここでは、旧跡新聞裏@wiki内の一資料、新聞裏の世界を加筆・修正した上で紹介する。さらに広くなったのでがんばって覚えてもらいたい。 2ch 主に見る専とヲチ趣味の人が大量潜伏。 新聞裏スレ 言うまでもなく本拠地。会議や座談会が行われる場所である。 最近は人があまりおらず、古都の風情がある。 が、昨今の作者叩きブームや乱射魔の活動の激化に伴い再び盛り上がってきた。 が、運営の規制無間地獄の前にまたしても古都に。ぴんく難民に移住するも時既に遅く今や草木深。素敵画像を貼る創立当初のようなスレにテラフォーミングされ、平和の都になった。 一方、音MADスレや予想スレには新聞裏にありがちなヲチレスが増え、内部紛争も激化。こうして新聞裏気質は音MAD界隈に満ち満ちた。 岩崎・コタルスレ 生放送民の対新聞裏前線基地だったが、過疎なのもあって新聞裏民に制圧され生放送対策室に変化。 その後dat落ちした。 乱射魔・新聞裏ヲチスレ ガチムチ民の作った対新聞裏スレだが逆にガチムチの中の新聞裏民のたまり場として機能している。 ガチムチの宿命として過疎地と化し、半ば新聞裏のチラ裏と化している。 音MAD総合スレ しずるのおかげで第二の新聞裏、あるいはそれ以下の荒野に変貌した音MADスレ。 一部の先住民はSkype、Twitter、ニコ生に移民し個々の結束だけを強めている。 予想スレ スレに在住するうp主の大部分は音MAD作者だといわれている。 ぴんく難民に移住して以来、コテハンとの馴れ合い・音MAD作者のヲチに終始している。 音MAD作者の暗いイメージを表出す書き込みがなされることが多く、 嫌いな作者を叩きたい音MAD作者の裏工作だと噂されている。 Twitter 情報収集所。世界とリンクしており、さまざまな情報をリアルタイムで入手できる。 まさに新聞裏界のインターネットと言える。 放送局 スティッカム 秘密基地。新聞裏では戦争がしばしば起こっているので、そのための作戦会議を開く場所である。 ニコニコ生放送 新聞裏財政が黒字化したことに起因するプレミアム会員進出により、ニコニコ生放送がメインステージになった。 戦争を実況中継したり情報交換をしたりする。 Skype 通称軍団かぐや姫 Twitterでイニシアチブを握れなくなったこうせつが自分の理想(自分が座の中心に居てチヤホヤされた上で自分以外の馴れ合い厨を潰す)を具現化しようとして作った世界。 しかし相次ぐ内部リーク、マイネームイズ一条騒動におけるブーメランにより廃頽。 新聞裏民からも「ガチムチで火消しをやっているのは軍団かぐや姫だからよ~く覚えておけよ。」などと書かれる。 みじめ、こうせつない。 ぎろかくwiki 姉妹友好都市。oikawaの過去を知る助けとなる。 こちらも新聞裏民と同じく本スレの動きに疑問を持ち、エア本自体はあまりみない新聞裏民のように ニコマス自体はそれほど見ていない。 向こうにも帝国軍という軍団かぐや姫らしきものや、見る専をdisるPやハイザという乱射魔もどきがいたりと 存分に既視感を味わえる。 認定スレwiki 情報機関紙。 こちらはイデオロギーがアンチ工作であり主に工作と作者同士の魑魅魍魎に話題を絞っているため 個人の言動に重きを置く新聞裏とは少し毛色が違う。はせなと零ちゃんとかのたんとトムの人とこなくえの人の悪行もちゃんと記録されている。 twitter Exステージ 新聞裏のプロトタイプ。 この頃は作者同士の馴れ合いの空気の方が強かったため、問題行動や問題発言よりも変態ポストを重点的に紹介していた。 もちろん、そのようなぬるま湯に満足できる民は誰一人おらず、荒廃して現在に至る。 大学 もちろん新聞裏の世界にも大学はある。さまざまな新聞裏民も通っており、教養を学んでいる。 そろそろ大学行ってきます。 学科が変わったのでスケジュールを間違えないようにしよう。 情報処理室 大学内にある情報処理室。twitterと交信できるので便利な場所。 主にタイピングなどが行われている。 ケンタッキー もちろん新聞裏の世界にもケンタッキーはある。新聞裏民がバイトや食事などで利用している。 ちなみにこのケンタッキーの従業員の服は少し小さめなので注意しよう。 早苗さん 架空のアイドル。新聞裏民以外にもファンが多いが最近はけいおんに押され気味。 黒歴史はすべて消し去っているので何の問題もないね pixiv 落書きをうpする場所。めくらに冤罪を着せて田井中聡の動画を荒らしたとされる容疑者は ここで淫夢系のイラスト、ヴォーにゃんを描いていると思われる。 wafo○がよく利用している。 名古屋 新聞裏随一の大都会。名物は駅前で手を振っている零ちゃんとアリクイ。
https://w.atwiki.jp/gray-man/pages/31.html
KIZUNAプレート(神田&クロウリー)
https://w.atwiki.jp/gray-man/pages/33.html
KIZUNAプレート(ラビ&クロウリー)
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/300.html
「ちょっと! さっさと起きなさいよ!」 怒鳴ってはみたものの、男が目を覚ます気配はない。 (勘弁してよ…。私が運ぶの? こいつを? 歩いて?) げんなりする。平民が貴族の前でいつまでも寝ているなんて。 そういえば、コルベールはコイツのルーンを珍しいと評していたが…… (『平民』って時点で珍しいどころの騒ぎじゃないわよッ、ボゲがッ!) 「とに、かく」 ルイズは歩き始めた。『男』の足を引き摺りながら。 ふと、コイツの『名前』が気になった。使い魔には名前を付けなくては、と思っていたが、 平民とはいえ、人間相手に勝手に名前を付けるというのも気がすすまない。 「まったく、この『ドクロヒゲ』……初っ端から、ご主人様に…フゥ」 「迷惑かけるとは、イイ度胸してんじゃーねーの……! ハァ」 「疲れているならワザワザしゃべらなくてもいいだろう」 「そりゃ…そうだけど……」 「いったいお前は何者だ? なぜこんな事をしている?」 「私は…ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール…よ。 なぜって…アンタが気絶してるからじゃあないの……」 「ならばもう足を離したらどうだ」 「……………………」 (なによコイツ、起きてたんじゃないのさ!) 「ア、アアンタ、いつから起きてたのよッ!」 「ついさっきからだ、そしていい加減足を離せ」 「言われなくても離すわよッ! そして使い魔が命令してんじゃあねーわよッ!」 「使…い魔? なんのことだそれは?」 (使い魔! そんな事もわからないのコイツはッ!) 『使い魔とは何なのか』を男に説明しながら、あらためて自分が召喚したのが 『平民』なのだということをルイズは痛感した。 その後も男はここはどこかだとか色々聞いてきたがルイズは律儀に答えてやった。 挙句の果てには『元の世界に戻る方法はあるのか』なんてわけのわからない事を聞いてきたが それは無視した。 一つわかった事は、コイツには常識が無い事。平民の上に、常識もない。頭が痛い。 「それで……アンタの名前はなんなのよ?」 男は立ち上がるとペコリと一礼をした。 (なによ急にかしこまっちゃって…) 「遅れましたが自己紹介させていただく……… 名は………『リンゴォ・ロードアゲイン』」 「それで…アンタはオレの『雇い主』……そうとって構わないんだな?」 ルイズ達が部屋に辿り着いてリンゴォの放った最初のセリフがこれだ。 「だから…雇うだとかそういったレベルの世界じゃないのよ『使い魔』ってのは!」 半ば呆れた様な口調でルイズは言う。 (結局あの後コイツが名乗ってから部屋につくまで、こっちがさんざ 話しかけてもシカトぶっこいといて、開口一番の発言がこれ!?) ルイズは苛立っていた。 呼び出した使い魔には『忠誠心』というものがまるで感じられない。 (なんで私だけ『平民』なのよッ) いっそ何も出てこないほうがなんぼかマシだったかも知れない。 せめて、忠誠心というものがあれば……。 だが、今更考えてもしょうがない、そう思い直した。 「まあ、とにかく…その辺の話は明日するとして……。 今日は、疲れたから寝るわ……」 そう言いながら服を脱ぎ始める。 「あ、そうだ。アンタも洗濯くらいはできるわよね。という訳で……」 リンゴォに脱いだものを投げつける。 「それ、洗濯しといて。明日ッから早速よ!」 「オレがか?」 「ほかに誰がいんのよ、アンタしかいないでしょ。 何も出来ない使い魔なんだから、せめてそのくらいはしなさいよね」 ルイズの裸を見ながらリンゴォは思った。まるでガキだな、と。 胸ではない、精神が、である。 そしてふと窓を見たリンゴォは、月が二つ有ることに気付く。 (どうやら、本当にここは異世界らしいな) しかしその事を別段問題だとは考えなかった。 前居た所に戻りたいとは思わなかったし、そもそも自分は敗北した死体なのだ。 危惧する事と言えばルイズから感じる甘ったれたにおい。 自分が決闘を挑む事の出来る男が果たしてこの世界にいるだろうか? リンゴォだって年がら年中決闘しているわけではないが、それにしたって 相手が一人もいないのは困る。 目の前で服を着替えるルイズを見てリンゴォはあらためて思う。 (曲がりなりにも)年頃の娘が、使い魔だかなんだか知らないが、今日出会ったばかりの 見ず知らずの男の前で肌を晒している。誘っているなどという気配は微塵もない。 完全に、安全を保証された上での行為だ。そう思った。 本当はそんな保証など無いかも知れないが、少なくともこの少女はそう『思い込んで』いる。 自分で保障したものではない。誰かから与えられた安全だ。それを、『当たり前』だと。 当たり前の世界など、前触れも無く崩れ去ると言うのに。 現にリンゴォの世界は前触れも無く変化した。わけのわからないファンタジーに。 そんなルイズを見るだけでも、ここがどれだけ『甘ったれた世界』なのか知れるというものだ。 リンゴォは貴族に縁が無かった。 リンゴォの生まれた世界にも貴族はいたが、リンゴォの生きた世界にそんな者はいなかった。 だから彼はルイズの放つ甘ったれた悪臭に強い不快を感じていた。 ネグリジェに着替えると、ルイズは布団にもぐりこんだ。 「ふぁ…」 間の抜けたあくびをすると、ルイズは毛布を投げてよこした。 「アンタはそこの床ね……じゃ、朝になったら起こすのよ…」 明かりを消すと、あっさりと寝息をたて始めた。 リンゴォもそれに倣ってさっさと寝ることにする。 視界には月明かりの差し込む窓。 (オレの墓標に名前は要らぬ。死すならば闘いの荒野で……) (そう思っていたのだが……) 望みは、叶わなかった。
https://w.atwiki.jp/kagamin_bocchi/pages/44.html
前編 2007年 9月30日(日曜日) 「あの頃は良かった」 柊かがみは常々そう思っていた。今私がいるこの世界はあまりにも退屈すぎるのだ。 どこに行っても誰も話し相手が居ない。私はどこに行ってもひとりぼっちだ・・・・ かがみ「衣替えってクラスに1人くらいは夏服のまま来たりする奴がいるのよねー」 なんて、ふと独り言を呟いてみる。大学にはもちろん衣替えなんてないし、クラスもない。 かがみは陵桜学園の屋上に居た。周りには誰もいない。そこで軽く昼食を食べていた。 秋風が心地よい・・・ 今、この瞬間、柊かがみの事を頭の片隅にでも想ってくれて居る人は果たして1人でも居るのだろうか・・・いや、居て欲しい。 10月1日、つまり明日は大学が始まる日だ。明日からの事を考えると憂鬱になる。 でもそんな事はこの心地よい秋風に比べればどうでもいい事だった。本当に、どうでもいい事だ。。 2話 柊とみさお 2007年 7月20日(金曜日) ???「お~い ひいらぎぃ」 かがみ「え?え~と、誰?」 みさお「酷すぎる!冷たすぎる!」 かがみ「うそだってば!誕生日おめでとぉう!日下部。」 みさお「薄情者めぇ・・私は今日19歳にn・・・ってアレ?覚えててくれたのか?」 かがみ「まあ特にプレゼントとか用意してるってわけでもないけどね。」 みさお「やっぱり薄情者だぁ 柊は でも覚えててくれただけで良しとしてやるよ。 今日祝ってくれたのはさぁ、今のとこ柊だけだなんだよぅ」 かがみ「あれ?峰岸は・・・」言いかけて、やめた。なんとなく言わない方がいいと思った。 みさお「と、いうわけで私は寂しいんだってヴぁ! 付き合ってよぉ かがみぃ(抱)」 かがみ「うぁ!抱きつくなって気色悪い! わ、私は忙しいのよ!」 みさお「ん?なんか用事あんのか?ちなみにちびっ子なら商店街で見かけたぜぃ」 かがみ「あんたはこの本が見えないのか 勉強よ! べ ん き ょ う !」 みさお「おぉ!頑張るねぃ! うぁ!数学? もう二度とやりたくねぇ」 かがみ「あんたは・・相変わらずね・・」 みさお「ほら私陸上部だったジャン!なんか夏は動いてないと落ち着かなくって 走ってくるかー かがみも一緒に来るか?」 かがみ「はいはい まあ頑張ってねー」 みさお「うぅ!冷たいなぁ・・・まぁなんか手伝える事あったら呼んでくれよ。勉強とか以外でさ じゃね かがみ」 かがみ「うん。それじゃ日下b・・また、明日ね。みさお。」 かがみはみさおを手を振りながら見送る。みさおも手を振り返す。 かがみはこの日、初めてみさおのことを名前で呼んだ。 3話 こなたとかがみ 2007年 7月27日(金曜日) 普通なら、大学生にとって嬉しい嬉しい夏休みの始まりの日である。 だが、かがみにとってはそんな事はどうでもいい事だ。 .・・・本屋に行ったらこなたが居た。外でこなたを見かけるなんて珍しい。 かがみ「あら?こなたじゃない。っておいおい なんだその紙袋は!」 こなた「あれ?かがみこそどうしたの? ラノベでも読みに来たの?」 かがみ「私はラノベとかはとっくに卒業したわよ。私が買いにきたのはコレよ。」 こなた「うぁ こりゃまた難しそうな本だね そんなの読んでて面白いの?」 かがみ「あんたこそ、その大量の漫画本全部読むの?」 こなた「いやーこの暑い中何度も来るのはダルいし、一気に持って帰って読もうかなーっと」 かがみ「へぇ まあそれ全部読み終わるころには涼しくなってるんじゃないの?」 こなた「甘いよかがみん!私はこの程度なら1週間で読みきる自信があるよ!」 かがみ「そりゃあんたみたいにずっと引き篭もってずっと漫画読むんならそれくらいで読みきるのかもね。」 こなた「大体のやりたいギャルゲはもうやり終えちゃってさー あっ、そうだ今さぁ、お勧めの学園物のエロゲが・・」 かがみ「いやいや、聞いてないから。大体そんなの私はやらないしやる時間なんてないし。あんたはもっと有意義に時間を使いなさいよ。」 こなた「私にとっては今漫画を読むことこそが最も有意義な事なんだよ~。 かがみも今のうちにやりたい事やっとかないと後悔するんじゃないの?」 かがみ「それも一理あるわね。でも希望は捨てちゃいけないと思うの。それよりあんたこんなに買ってお金は足りるの?」 こなた「ん?お金? え? いやぁ?あはははははぁ 一応多めには持ってきたつもりなんだけどさぁ。」 かがみ「あんたまさか・・・はぁ・・足りない分は貸してあげるから、ちゃんと返しなさいよ。 社会のルールはしっかり守らなきゃ駄目!」 こなた「うぐぅ・・かがみんは律儀だなぁ 分かったよぅ。」 かがみ「ところで、ゆたかちゃんは・・」 こなた「・・んー?ゆーちゃんはねぇ・・家に居る・・かな?」 かがみ「・・そっか・・今からあんたの家に行こうかな。久々に格ゲーでもやろっか?」 こなた「おーいいね!やろうやろう。しかし格ゲーは対戦相手が居ないとホントにつまらないねぇ」 かがみ「よし、行こっ」 こなた「うーかがみコレ重い!片方持ってくれぇ」 かがみ「あんたは買いすぎだ!」 4話 ゲーム 2007年 7月27日(金曜日) こなたが住む家で こなた「うぅ~暑いぃ重いぃ」 かがみ「扇風機ぃ~涼しいい゙い゙い゙い゙」 こなた「あはは 私もお゙お゙お゙お゙」 かがみ「で、何のゲームやるの?」 こなた「あっ・・・」 かがみ「ん?」 こなた「今日って27日だよね?」 かがみ「そうだけど・・どうしたの?」 こなた「いやー・・そーいや今日はあのゲームのWindows版の発売日だったけなぁ・・って思ってさぁ」 かがみ「・・ああ!そういやアーケード完全移植のが出るとか言ってたわね。でもあんたPS2の方持ってたじゃない。あれじゃ駄目なの?」 こなた「いや、それはアーケードと違って古い調整のやつなんだよね。僅かな調整の違いが勝敗を分けるのだよ!かがみん!!」 かがみ「ふぅん、でも、どうせ対戦相手なんて居ないんだからどうでもいいんじゃない?無駄なだけだっての。 とりあえずそのゲームなら私できるし、やろっか」 こなた「・・うん・・・そーだねぇ」 対戦中 こなたは長いほうきを持ったキャラを使っている。私は、魔法使いだ。 こなた「もしかがみが1回でも勝てたらかがみの言うことなーんでも聞いてあげるよ~。」 かがみ「ほぉ たいした自信だなぁ じゃあ20戦やって1回も勝てなかったらこなたの言うことなんでも聞いてあげるわよ。」 こなた「・・まぁ 頑張ってねぇ~」 10戦やったが、1回も勝てなかった。 こなた「かがみはさぁ なんでそんなに頑張るのかなぁ?」 かがみ「うるさいわね!あんたの方が全然強いんだし、勝てないのは当たり前じゃないの!それに、なんかそのキャラ卑怯じゃない?」 こなた「いやいや、そーじゃなくてさ・・その本・・勉強の事とかね。」 かがみ「えぇ? 私は・・・希望を捨てちゃ駄目だと思うから。あんたみたいに、今だけ楽しければいいなんて考え、理解できないわ。」 こなた「・・・とりあえず負ける気は無いからね~ ちょっと練習中のキャラがあってさ。それに換えるね。」 5話 魔法使いかがみ 2007年 7月27日(金曜日) こなたはビームやミサイルを発射するメカにキャラを換える。私は、魔法使い。 かがみ「ねぇ こなた。もし魔法が使えたらどうする?」 こなた「うーん。格ゲーで魔法使うキャラが居ると卑怯に見えるのはのは私だけかな?」 かがみ「お~い 話聞いてるかー? もしさぁ 時間を戻す魔法なんかが使えちゃったりしたら、こなたならどうする?」 こなた「もちろんあの頃まで時間戻すに決まってるよ。どうせなら欲張ってつかさやみゆきさんと初めて会った頃まで戻しちゃおうかなぁ?」 かがみ「おいおい私はどうした? 私とは関わりたくないってか?」 こなた「そうだなぁ。その頃に戻ってかがみを徹底的にオタクに染め上げるってのもいいかもね。」 かがみ「・・・いやいや、それはないから。 ・・・・・てか、あんたこのキャラ練習中って割には強くない?」 こなた「あっ、あと1回勝てば私の20連勝じゃん。かがみぃ 覚悟はい~い?」 かがみ「・・実はね。私、魔法が使えちゃったりするんだよねー」 プチ・・・ こなた「って、あああああああああああああ」 かがみ「マジックガンナーかがみんの必殺技 プッシュ・リセット」 こなた「うわぁ今のかがみ・・・すんごく痛いよ。」 がかみ「うう、うるさいわね!とにかくこれで賭けはチャラなんだからね!」 こなた「やっぱり最初からそのつもりだったのかー 卑怯者めぇー 仕切りなおしだー 20戦やり直しだー。」 かがみ「えぇっと ごめんつかさが心配するから今日は私、帰るよ。7時までには帰るって約束があるから・・」 こなた「おぉ、うまく逃げたなぁー はぁ~今日は格ゲーが久しぶりにできて楽しかったよ~。またやろうよ~。」 かがみ「うん。また、やろっか。」 .・・ .・・・ .・・・・ もし私が昔に戻ってこなたとオタクとしてやり直せたら・・・今の状況とかまったく違っていたのかな? かがみ「・・今が楽しければいい・・か」 それでも私は・・ 6話 みゆきと勉強 2007年 8月3日(金曜日) 柊かがみは、受験に失敗していた。 希望した大学に入れなかったため、滑り止めで合格した大学に入学し、その時に仮面浪人を決意した。 今日は図書館でみゆきと勉強 かがみ「・・・・・・・」 みゆき「・・・・・・・・・・・・・」 みさお「・・・」 かがみ「・・?・・みゆき・・・ここは?」 みゆき「えぇっと・・ここはですねぇ・・・」 みさお「みゅううぅぅ・・暑いよぉぉ」 かがみ「ほぉ・・なるほど・・ありがとう、みゆき。」 みさお「・・少 し 休 憩 し よ う よ ぅ」 かがみ「ちょっと静かにしなさいよ。ここさぁ、一応・・図書館なんだよ。」 みさお「いーじゃんか、人なんか居ねーんだからさぁ」 冷房が動いていない図書館・・余計に暑く感じられた。 かがみ「ってか、あ ん た は 漫 画 読 ん で る だ け だ ろ !」 みさお「かがみの方が声大きいじゃん。じゃあさ、なんか私に手伝える事とかないのか?」 かがみ「・・・・じゃあ、はいコレ。」 みさお「ん?ノート?私勉強は全然できn・・」 かがみ「これで私とみゆきを扇いでくれる?」 みさお「・・うぅ・・みゆきさぁん かがみってさぁ、冷たいよなぁ」 みゆき「確かにそれはありますね。」 かがみ「ちょ、みゆきまで・・それにみさおは暑がりすぎだって!」 みさお「かがみは心が冷たいから暑くないんじゃないの? ねぇ みゆきさん。」 みゆき「いえ、かがみさんはとても心暖かい方ですよ。 でもそれを態度に出さないだけなんだと、私は思います。さり気ない気遣いができるやさしい方なんですよ。」 かがみ「うぅー みゆきは分かってるわねぇ じゃあ少し休憩しよっか。」 みゆき「では、私はこの本を棚に戻してきますね。」 7話 みゆきとみさお 2007年 8月3日(金曜日) みさお「なんかみゆきさんってなんとなく雰囲気があやのに似てるよな」 かがみ「えぇ?そう?かな」 みさお「もし・・私がさぁ・・・・・・・・・」 みゆき「ひゃああ!」ドサドサッ !? かがみ「いったいどうしたの?みゆき?」 みゆき「はわわ、お恥ずかしながら、本棚を倒してしまいまして。」 かがみ「みゆきは相変わらずねぇ。手伝うわよ。」 みゆき「どうも、すいません。」 みさお「歩く萌え要素だもんな。」 かがみ「ちょ、おま、今なんて?」 みさお「ちびっ子がさ、巨乳で眼鏡っ娘でドジっ娘のみゆきさん萌え~って、 だから歩く萌え要素らしいぜぇ」 みさおが小声でみゆきには聞こえないように言った。 かがみ「あー、やっぱりこなた影響ね、いきなり変な事言うもんだから驚いたわよ。」 みゆき「なんの話ですか?」 かがみ「こなたがまた変な事言ってた って話よ。」 みさお「最近わたし時間潰しにちびっ子のとこちょくちょく行ってんだよ。 ゲームの相手とかしてやったり。」 かがみ「へー初耳ね。ゲームって格ゲー?あんたできるの?」 みさお「そうそう。簡単だから誰にでもできるって言われたからやってみたんだけどさ、 本当に簡単だった。ちびっ子に何回か勝ったぞ。」 かがみ「はぁ?あんたがこなたに勝てるわけないでしょ。手加減してもらったんじゃないの?」 みさお「いや、わたし本当に強いんだってヴぁ! かがみは1回も勝てなかったんだろ?かがみが弱いだけなんじゃねーのか?」 かがみ「そんなに言うなら対戦するか?もし20戦やって1回でも私が負けたら・・」 みさお「電源消すのは禁止だからなー マジックガンナーかがみん。」 かがみ「あ、あれはただの悪ふざけで・・」 みさお「んじゃ、先ちびっ子のとこ行ってっから勉強の方片づいたら、後で来てくれよな。」 みゆき「私もお邪魔して、よろしいでしょうか?」 かがみ「もちろん、いいと思うわよ。」 みゆき「では、勉強はここまででお披楽喜にして、泉さんのところへ向かいませんか?」 みさお「もちろん、いいと思うぜぃ」 かがみ「っておいみさお、勝手に決めるなって。まぁみゆきがそう言うなら私も今からこなたのところに行こうかな。」 みさお「息抜きも必要じゃん?ほら はやく行こうよぅ」 かがみ「はいはい、分かったから。」 8話 ゲーム2 2007年 8月3日(金曜日) みさおと対戦中 みさお「次、次は本気だから!もう1回!」 かがみ「まだやるの?もう、何回やっても結果は同じだって。」 みさおはナイフを持った眼鏡少年を使う。私は魔法使い・・・ みさお簡単な連続技すらたまにミスるし、動きがまんま初心者、負ける要素など1つも無かった。 こなたが耳元で「負けてあげたら?」と何度か囁いたが容赦なくフルボッコにしてやった。 みさお「あーもうつまんねー もうかがみはあっちいけー、次みゆきさんやろーぜぃ」 みゆき「私、こういうのは全くやり方が分からないので・・すいません。」 こなた「じゃあこれやってみない?」 こなたがやろうと提案したゲームは落ち物のパズルゲームだった。同じ色を4つ繋げて消していくゲームだ。 かがみ「それならみゆきでも出来るんじゃない?むしろこういうの得意そうね。」 みさお「ほらほら、早くやろーぜ!」 みさおがみゆきとパズルゲームで対戦 .・・ .・・・ こなた「・・みゆきさんこれやるの初めてなの?」 かがみ「凄い、また7連鎖!流石みゆきね!」 みゆき「なんだか、照れてしまいますねぇ」 みさお「私は頭使うのとか苦手なんだってヴぁ!もうやめようよぅ」 かがみ「みゆき、次は私と対戦しない?」 みさお「だいたいお前等、勉強ばっかりで運動は全然駄目な癖に!こんなもんで勝負して不公平だと思わねーのか? こんなの不健康だ!外に出ようぜ」 かがみ「はぁ?全く意味分かんないっての、次私の番だから早く代わってよ。 ちなみに、こなたは運動も出来るしゲームも得意なの。勉強は全然駄目なんだけどね。 ただの運動バカだ、お前は。」 みさお「・・・みゅううぅぅ・・ 泉さぁん、かがみが私をいじめるんだよぅ~ 慰めちくりぃ」 こなた「私の呼び方、こなたでいいよ~ かがみは狂暴だからねぇ 次は張り手がくるよ~」 みさお「今まで冷たい奴だとは思ってたけど、本性は狂暴な奴だったのか。かがみ狂暴伝説は真実だった!」 こなた「でも優しくすると途端にデレに変わるかがみん萌え。」 みさお「かがみん萌え・・・?なぁこなた、萌えって何だ?って前もこんなこと聞いたよな。」 こなた「うーん・・萌えってのはねぇ・・・」 .・・ .・・・ .・・・・ 結局みゆきにはゲームでほとんど負けた。 みさおがいつの間にか私達3人と打ち解けていた。 高校時代、私はこなた達ともみさお達とも付き合いがあったけど・・・ なんでかな・・・ みんな仲良くなるきっかけは、その時にいくらでも作れたはず・・・ 私ってやっぱり、人付き合い下手なんだろうな。 9話 姉妹 2007年 8月8日(水曜日) あれから丁度1ヶ月が経った・・・夢は・・もう見飽きた。 現実は何も変わらない・・・ .・・しかし、たった数十年の間に世の中は便利になったものだ。この時代に生まれていてよかった。 パックライス、カップ麺、カロリーメイト、缶詰め、サプリメント・・・ かがみ「カップラーメンとか発明した人には感謝しなくっちゃねー」 つかさ「うん。そーだねぇ」 毎日笑顔が絶えなかったつかさは、あの日以来あまり元気が無い。精神的にかなり疲れているんだと思う。 つかさ「もやしがね、臭くってさー」 かがみ「へー」 つかさ「白卵はメレンゲにして冷凍するといいんだよー」 かがみ「そうなんだー」 何気ない姉妹の会話。つかさと話しているとつらい現実を少しは忘れられる。 つかさは私の大切な妹。きっと私たちは何時までも一緒。 つかさ「お姉ちゃん、これスッゴく甘いの。食べてみてー」 かがみ「ありがとう。うわ、甘すぎじゃないのこれ?」 つかさ「もっと甘さ控えめの方がいーい?」 かがみ「そうね。ホントつかさは甘い物が好きねぇ」 料理系の専門学校に通うつかさは、料理やお菓子作りの話しをする時はとても生き生きとしている。 柊つかさ。私の双子の妹。夢は作った料理やお菓子を世界中のみんなに食べてもらうこと。 私はこの子の行く末を、ずっと見守って行きたい・・・ どうかこの子が夢を叶えられますように。 10話 夏 2007年 8月16日(木曜日) かがみ「ちょっとは涼しくなってきたわね。」 こなた「そうだねー」 夏といえば、蚊に咬まれたり、蝉がやたらとうるさかったり、生ゴミに蝿が集ったりといった季節だったりする。 夏といえば、友達と海に行ったり、浴衣を着て夏祭りに行って、そして花火を見たりといった季節だったりする。 夏もあと半月ほどで終わる。かがみにとって今年の夏と言えば・・何も無かった。 せっかくの夏だし、海にくらいは行っておくべきだろうか? そういえばお盆休みだ。どうも曜日感覚が狂ってきたように思うが、まあ気にしない。 お盆休みだろうが、そうでなかろうがもう関係ない。どうでもいい事だ。 あっ! お盆といえば・・・ こなた「一番運転が上手いのはみさおだよねー」 みさお「そうだけど?なんだ、どっか行きたいとこでもあんのか?」 かがみ「・・・」 こなた「お台場の方まで乗せてってくんないかな?」 みさお「お台場?全然おっけーだけどなんか用事?」 こなた「毎年そこで人がたくさん集まるイベントやっててねぇ。3日間のイベントなんだけどね。 その3日だけで何十万人もの人が世界中から集まる大きなイベントなわけよ。、いうわけで頼むよ~」 みさお「何十万・・そんなイベントがあったのか、今まで知らなかったぜぃ!」 かがみ「・・・」 こなた「かがみも来るよねー?」 かがみ「私は、やめとく。2人で行って来なよ。」 こなた「え・・? なんで?」 かがみ「ごめん、みゆきと約束があるから・・」 こなた「ちょ、ちょっと待ってよ!」 かがみ「・・・」 行きたくないわけではなかったが、逃げてきた。 私にはやるべきことがある。急がなくては・・・ 11話 勉強 2007年 8月19日(日曜日) あらためてみゆきの物分りの良さには感心させられる。 どちらかと言えば私は努力家で、みゆきは天才肌だ。 だから彼女は、志望していた偏差値の高い医学部に、現役で合格できた。 みゆき「かがみさん・・?」 ただ、羨ましい・・私とは生まれながらにして違う人なのだ。 みゆき「かがみさん?大丈夫ですか?」 かがみ「え・・?なに・・?ごめん・・」 みゆき「ぼーっとするなんてかがみさんらしくないですねぇ ここの計算、お願いできますか?」 かがみ「ごめん・・ここね。分かったわ。」 不覚にもみゆきにぼーっとしてる、などと言われてしまった。 今やっている「勉強」はすでにかがみが理解できる範囲を超えている。 かがみができる事といえば、みゆきに頼まれた計算を電卓を使い、式に代入し、解を得ることくらいだ。 その程度の事くらいしかできない。 みゆき「かがみさん、小数点の位置が違っていませんか?」 かがみ「え・・・? あっ・・ホントだ。 ごめん・・やり直すわ。」 みゆき「しっかりしてください。少し休みますか?」 かがみ「いや、続けましょう。 気合い入れなきゃね。」 私は役に立ってるんだろうか、必要なんだろうか、もう居ても居なくてもどっちでもいいのでは? みゆきには本当に感謝しなくてはいけない。みゆきが居なかったら、この「計画」は成り立たなかっただろう。 そして、「勉強」がようやく終わりそうだ。後半はほとんど何の役にも立てなかったが・・ みゆき「かがみさん・・」 かがみ「やっと終わるわね。本当にありが・・」 みゆき「どうやら私、そろそろ時間みたいですね。残念・・ですが・・」 かがみ「え・・・?」 みゆき「大丈夫です。あとはかがみさん1人でやれますよ。」 かがみ「そんな・・待ってよ・・みゆき・・私1人じゃ・・無理・・だって・・」 みゆき「かがみさんのおかげでここまでやることができたんですよ。まず、お礼をしなくてはいけませんね。 希望捨てず頑張る。かがみさんならきっとできます。ずっと、そうおっしゃってきたじゃないですか。 計画が上手くいくことを祈ります。せっかくここまでやってきたんです。努力は無駄にはなりませんよ。 最後のお願いです。私とかがみさんが今までやってきた事を無駄にしないでください。努力を・・無駄にしないでください。 それでは、さようなら。 かがみさん、お元気で。また、何時か会えるといいですね・・・・・・・・・・・・・・・・・」 かがみ「・・みゆき・・ありがとう」 「ありがとう」・・がかみが伝えたかった最後の、この思いはみゆきに届いただろうか。 私は・・今までのみゆきの努力を・・無駄にはしたくない。 12話 計画 2007年 8月20日(月曜日) しばらくみゆきが居ない図書館に取り残されていた。 私はどれくらいの時間、ぼーっとしていたのだろう? 外は真っ暗だった。既に12時を過ぎている。帰り道、みさおに会いに行く。表情を見れば分かるが、聞いてみる。 かがみ「何か収穫は、あったの?」 みさお「いや、なかったよ。」 かがみ「そう・・明日の朝、図書館来てくれる? あと今日、みゆきが・・ね・・」 みさお「・・・分かった。」 .・・ .・・・ .・・・・ 朝、つかさを連れて図書館に向かう。・・こなたは、やっぱり手伝ってくれる気は無いらしい。 つかさとみさおに「計画」の説明をする。 完成の予定は約1カ月後・・・ 今日の作業が終わり、あたりもそろそろ暗くなるから帰ろうか、という頃にみさおが1つの提案をした。 みさお「みんなでドライブ行かないか? 星が綺麗に見えるとこあってさ・・」 かがみ「星ぃ?星なんてもうどこで見ても同じだろうが。」 みさお「こなたも連れてさ。上手く説得すればあいつ手伝ってくれるかもしれねーじゃん?」 みさおの運転する車で、私たち3人と嫌がるこなたを無理やり連れて「星が綺麗に見えるとこ」へ向かう。 ずいぶんと山奥まで来るものだから変な気でも起こしたかと思ったがそんな心配は無かった。 そこで作業を終え、みんなで星を見る。 空一面に広がる星は、私たち4人だけに輝いているように見える。 かがみ「私たちの住む星以外のどっかの星に知能を持った生き物って、絶対に居るよね。」 みさお「宇宙人か、多分居るんじゃねーかなぁ」 つかさ「私も、居ると思う。こなちゃんは?」 こなた「・・・居ないでしょ。」 かがみ「・・・・・ 日本に居る蟻とさ、ブラジルに居る蟻が出会う事ってまず自然界では無いじゃない?世界はこんなに広いんだし、だから・・」 こなた「何が言いたいかは分かるけど。もう何やっても無駄だよ。それに、蟻がどこに居るって?」 みさお「分かった。率直に言うよ。毎日暇なんだろ? ゲームしかしてないんだったら手伝ってくんねーかな?」 こなた「嫌だね。私はもう絶望したんだよ。これからもずっとぐだぐだと無為に生きる事にするよ。私が消えてなくなる、その日まで。」 つかさ「こなちゃん・・」 かがみ「・・いいよ。私が勝手にやるって決めたことだし。もう、帰らない?」 つかさ「お姉ちゃん、見て!流れ星が・・」 それからしばらく、願い事が3つ言えるだけの長い流れ星を待ったがどれも短い物ばかりだった。 もちろん、願いを3つ言えたところで、もうどうにもならない事は分かっていた。 つかさだけが1人願い事を呟いていた。 13話 優しさは・・ 2007年 9月5日(水曜日) 「計画」は順調に進んでいる。 かがみ「コレ、運んで。重いから気をつけて」 みさお「おっけー」 予定より少し遅れているが、少しペースを上げれば、なんとかなりそうだ。 ようやく希望がカタチになってきた・・ 無駄な事かもしれない。そんなことは分かっている。 でも私は、みゆきとの約束を守らなくてはいけない。 作業を続けてきて思うのだが、みさおの体力にはつくづく脅かされる。 みさおは、疲れないのだろうか? かがみ「ふぅ ねぇ少し休憩しない?」 みさお「私はまだ全然平気だぜ。私は続けるから、かがみは休んでなよ。」 根気の無いダメな奴だと思っていたが、間違いだった。 みさおがこんなにも頼りになる奴だとは思っていなかった。 かがみ「いや、私もまだ大丈夫みたい。続けるよ。」 体はすでに疲れきっていた。私は、なんて体力がない奴なんだろう。 体が・・・フラつく・・・ ガシャーン・・ガラガラ かがみ「痛ッ!・・つっ・・」 みさお「おい、どうした?かがみ!」 かがみ「平気、何でもないから!」 不注意で鉄材を倒してしまった。 大怪我には至らないものの、とっさに右手で鉄材を支えたために、かがみは手に深い切り傷を負ってしまった。 みさお「いっぱい血、出てんじゃん!絆創膏と包帯持ってくるから!」 かがみ「平気だって・・うっ・痛・自分で、できるから。」 みさお「少し、滲みるぞ。」 みさおが手際よく傷口を消毒して絆創膏を貼り、包帯を巻いてくれる。 みさお「この傷、結構深いからかがみは休んでな。その怪我じゃ無理だ。傷口が広がるぞ。」 かがみ「大丈夫よ。ペース遅れてるんだし、急がなきゃ・・」 みさお「いいから!休んでろって!私がかがみの分までやるから!」 .・・もう・・限界だった。涙が溢れ出る・・ 14話 告白 2007年 9月5日(水曜日) かがみ「あんたは・・なんで・・そんなに優しいの?」 みさお「え・・?ちょっと、何泣いてんだよ。そりゃあ、さ、アレだよ。私が、か、かがみを愛してるからだよぅ」 かがみ「なに・・バカなこと・・言って・・」 みさお「あはは、それは冗談だけどさ。友達として好きってのはマジだってヴぁ! 高校の時とかいっぱい世話になったしな。恩返しだな。そう恩返し!」 かがみ「あの・・ね・・」 かがみは親友のみさおに全てを話す。この世界の事・・そして、罪の事・・ これを聞いて・・みさおはどう思うだろうか・・ .・・ .・・・ .・・・・ みさお「なんだよぅ そんな事か、もう過ぎた事だしどうでもいいじゃねーか。 今かがみが私の事を好きで、親友だと思ってくれてんならそれでいいよ。むしろ大満足だってヴぁ! 気にすんなって!じゃ私は続けるから、かがみは休んでろよ。」 みさおは怒らなかった。 罵倒され、叩かれ、嫌われても不思議ではなかった。 人間誰でも、誤って醜い心や歪んだ気持ちを持ってしまう事はあるはずだ。みさおにはそれが無いのかだろうか? 根っからの良人間なのかもしれない。本当にいい奴だ。何事にもポジティブで見返りを求めない気遣いや思いやりができる。 くだらない勉強だけができる人間なんかよりみさおのような人間の方が比べようのない程に、価値があるだろう。 私はこんないい奴を高校の頃、冷たくあしらってきたんだ・・・ そう思うと手の傷よりも、胸のあたりの方がズキズキと痛んだ。 15話 ゲーム3 2007年 9月22日(土曜日) 今日は良い知らせと悪い知らせの両方を伝えるためにこなたのところへ向かう。 家に入るとやたらパチパチと変な音がする また何か新しいゲームでも始めたんだろうか? かがみ「久しぶり・・元気にしてた?」 こなた「やあ、かがみ。久しぶりだね。」 かがみ「って、いったいなんなのよ?このでっかいコントローラーは?」 こなた「ああ・・これは・・」 こなたがやっていたゲームは7つのボタンと1つの丸いターンテーブルを回して遊ぶ、リズムゲームだった。 .・・・DJシュミレーションゲームらしいが、プレイしている姿は全くDJには見えない。 こなた「昔、ゲーセンでちょっとやった事があってね。懐かしくなって、ちょっとやろうかなって思って・・ 単純なんだけど結構ハマるよコレ。かがみもやる?」 かがみ「いや、私はいい・・今日ここに来たのは・・」 パチッ こなたが選曲してゲームを開始する。 言うタイミングを失ってしまった・・ しかし、こなたってゲームなら何でも出来るんだな・・無数に落ちてくる赤白青のオブジェクトを綺麗に叩ききる。 かがみ「これ・・全部覚えてんの? すごいな・・」 こなた「いや、覚えてるわけじゃないよ。見てから叩いてる。コレ、ランダムかかってるし。」 かがみ「ランダム?なにそれ?」 こなた「7つ落ちてくるのあるじゃん?それが毎回ランダムにバラバラに落ちてくるの。」 かがみ「へぇー でもなんでランダムになんかするの?」 こなた「毎回同じパターンじゃ飽きるでしょ。それにいろんなパターンが練習出来るから早く上達するんだよ。」 かがみ「なる程。いろんなパターンを何回も繰り返してやる事で経験値を上げていく って事ね。RPG風にいうと。」 こなた「そういや、なんかそんなアニメがあったね。何回も同じ世界を繰り返しループするアニメ。2期、見たかったなぁ」 かがみ「そんな事より、今日は話したい事があって・・」 16話 空想と現実 2007年 9月22日(土曜日) こなた「ねぇ、前にお勧めした学園物のギャルゲあるじゃん?それやらない?」 また、こなたは私の話を折る。多分、分かっててわざとやってるんだろう。 とりあえず半ば強制的にそのゲームをやらされる事になる。時間はあるんだし、こなたの機嫌を損ねないようにしないと。 退屈で平和な毎日をイケメン主人公が可愛い女の子と親友に囲まれながら過ごす。というこの手のゲームではよくある話だ。 とても退屈な毎日のようだ。読み飛ばす。だが、幸せな毎日のようだ。また読み飛ばす。そろそろ飽きてきた・・ 開始して2時間ほど、物語は起承転結の承から転へ移る場面。その物語の核心へ入る。 かがみ「・・・」 絶句した・・ 何の言葉も出ない。 こなたは嫌がらせでこのゲームを私に勧めたんじゃないか・・とさえ思った。 .・・ .・・・ .・・・・ そのゲームのおかげでこなたと喧嘩にはなったが、ようやく話を切り出せた。 まず悪い知らせから伝える。 こなた「・・・」 そんな事はもう、分かってたよ。 とでも言いたげな沈黙だった。 次に良い知らせを伝える。 こなた「・・・」 そんな事はもう、期待してないよ。とでも言いたげな目で弱々しく睨まれた。 17話 放送 2007年 9月23日(日曜日) ついに、完成した。 私の、希望の塔・・ あとは電源のテストだけだ。一面の青い空。いい天気だ・・ つかさにこなたを呼んで来るように頼む。 .・・こなたは来てくれるかな? 陵桜学園の屋上に、みゆきの知恵を借り、みさおとつかさの力を借りて、造り上げた私達の放送局。 こなたは結局、手伝いには来なかった・・ でもそれが正しかったのかもしれない。 何が正しいのか、正しくないかなんて、もう分からない。私はただ、自分がやりたかったことをやっただけ。 電圧をチェックする。大丈夫 きっと上手くいく。 そう自分に言い聞かせる。 それにしてもつかさが遅い。 もう1度電圧をチェックするか・・・ .・・ .・・・ つかさが来た。 こなたは・・・居ない。 やっぱりあいつ来なかったか・・ 私に会った途端つかさは泣き始める。 つかさ「こなちゃんね・・こなちゃん・・ね・・うぅ・・」 私は、悟った。そっか、こなたも 「消えちゃった」 のか・・ つかさと2人っきりになってしまった。 私たち姉妹は抱き合い、気がすむまで泣いた。 .・・ .・・・ .・・・・ 散々泣いて、だいぶ心も落ち着いた。 「放送」を開始しなくては。 ゴクッと生唾を飲み込む。とても緊張していた・・ 電源を入れてマイクを握る。 この2ヶ月半、ずっと世界に伝えたかった事。。 私は・・「此処」に居る・・ マイクを強く握りしめて、大きく・・息を吸う。 そして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・...................... かがみ「 生 き て い る 人 は、 い ま す か ? 」 . 18話 魔法 2007年 9月23日(日曜日) 「この放送は埼玉県、糟日部市、陵桜学園高等部の屋上から行っています。陵は「みささぎ」桜は「さくら」と書いて、りょうおうです。 私の名前は、柊かがみ。19歳です。双子の妹の柊つかさと共に、陵桜学園高等部の屋上に居ます。 生きている人が居るなら、陵桜学園まで、来てください。 場所が分からない人は大宮駅、又は新宿駅の改札で待機していてください。迎えに行きます。」 .・・言えた。あとはこの放送を聞いて此処に人が来てくれる事を祈るだけ・・ 私は魔法使いだ。私の声は、どこまでも届く。 次はつかさの番だ。つかさの声も世界に届けよう。あの子はちゃんと放送する言葉を考えてきたのかな? 放送を終えて、後ろを振り向きつかさに声をかける。 かがみ「つか・・さ・・・・・」 そこに柊つかさの姿は、なかった。